SGEPSS会長
松本 紘 殿

「SGEPSS分科会 プラズマ粒子シミュレーション研究会」設立の承認願い

SGEPSS分科会 プラズマ粒子シミュレーション研究会
     設立発起人代表   臼井 英之
                                     岡田 雅樹
                                    上田 裕子

  宇宙プラズマ解析においてこれまで補助的な手段として用いられてきた計算機シミュレーションが、近年の計算機技術の発展に伴い、理論や観測と同様に重要な研究手段として積極的に用いられるようになってきました。特に計算機の発展に伴い、MHDによるグローバルなモデルを扱うばかりでなく、プラズマの運動論的な効果を積極的に取り入れた粒子モデルも盛んに用いられるようになり、今後、ますます粒子モデルが広く用いられることは疑う余地がありません。


  SGEPSSにおいては、従来から非線形波動粒子相互作用などの宇宙プラズマ中のミクロ現象解析に粒子シミュレーションが盛んに用いられていましたが、近年ではこれまで流体モデルで扱われていた磁気リコネクションや衝撃波現象、宇宙プラズマと飛翔体との相互作用や電波応用などの工学的研究においても粒子シミュレーションが用いられるようになってきました。


  しかし、粒子モデルシミュレーションでは、プラズマを粒子として扱うため、粒子数に比例して必要となる主記憶容量の増大、並列化を用いた演算の高速化、電磁界境界条件や境界における粒子の注入や吸収法、その他、流体モデルにはなかった問題点が多々存在します。これらの問題は、今後より本格的に粒子シミュレーションを行う上で避けて通ることのできないものであり、これらの解決が粒子シミュレーション研究の発展につながるものと思われます。


  また、これまでのシミュレーションコードは各研究者が独自に開発を進め実用化していることから、それ以外の研究者がシミュレーション解析を行うことはなかなか困難であることも否定できません。この様な状況において、プラズマシミュレーションをもっと身近な解析ツールとして関連分野の研究者に提供するには、入出力ルーチンやグラフィックツールを含めた粒子モデルシミュレーションコードの標準版を作成およびその公開を行うことが必要と考えます。


プラズマ粒子シミュレーション研究の活性化、そのさらなる推進には、プラズマ粒子シミュレーションに共通する技術的な問題点や数値手法を十分に議論し、シミュレーションを行う研究者間の情報交換を行うことがまず必要となります。すでにSGEPSS内において多くのプラズマ粒子シミュレーション研究が行われていますが、これらによって得られる知見を継続的に積み上げ、さらにはプラズマ粒子シミュレーションという大きな枠組みのなかで様々な手法、対象のもとで研究を行っておられる他学会の研究者との交流を深め、これにより「プラズマ粒子シミュレーション研究」を進めるために、「SGEPSS分科会 プラズマ粒子シミュレーション研究会」を設立していただきたく、お願い申し上げます。


主旨説明

1. 設置目的
(1)    SGEPSS内の関連研究分野間の交流を図り、プラズマ粒子シミュレーションに関する研究の活性化、推進を行う。
(2)     核融合プラズマ、天体プラズマ、計算機・シミュレーション工学など関連する学会の研究者との交流を図り、プラズマ粒子シミュレーション研究の振興に資する。

2. 活動
(1) 研究会の開催(シンポジウム等の共催を含む)
(2) セミナーの開催
(3) それぞれの予稿集(または報告書)の刊行(Web上での電子出版を含む)

3. 組織
(1)当面は世話人会、あるいは幹事を選び、年間活動計画と必要な組織を決める。
(2)参加はSGEPSS内外へ呼びかける。