この度会員の皆様方の投票により会長に選出された河野です。 新運営委員ととも に、第19期の地球電磁気・地球惑星圏学会の運営に力を注いでいきたいと考えており ますのでよろしくお願い申し上げます。
御承知のように本学会は創立以来50周年を経過し、昨年秋には第100回の講演会が 開催されました。当初は地磁気、大気電気、電離層などの比較的小さな研究者の集ま りであった本学会が、年とともに研究対象とする領域を広げ、現在では固体地球電磁 気、中性大気及び電離大気、磁気圏・惑星間空間・太陽地球系などを三大分野として 、大変活発な活動を繰り広げていることは、学会として誇り得ることであると思います。
このように、学問分野を育て上げ科学を振興するという目的に対し, 本学会は 大 きな成果をあげてきたわけですが、近年は他の学会と共同で取り組むべき問題が増え てきました。本日はこの中で特にJGG誌及びその合同誌への移行という問題を中心に してお話したいと思います。
まず JGG誌ではこの4月1日から編集長が交替いたします。 これは私が学会会長 に選出されたため、同一人が会長と編集長を兼ねるという事態が起こったための措置 であります。この件に関しては、運営委員と編集委 員の間で議論をいたしました。 その結果、機能の違う二つのポストを一人が占 めるのは良くないというのが多数意 見でありましたので、本蔵編集委員に今年1年間編集長をお願いすることにいたしま した。ちなみに本蔵会員は来年からの合同誌の編集長にも選任されており、JGG誌か らの移行にあたっても適切な布陣だと思います。
学会誌(JGG)をどのようにして発展させるかについては長年にわたって議 論があ り、その結果、第17期の1994年秋に、大家会長から JGG を中核とする合同誌の共同 編集を各学会に呼びかけました。これが、現在につながる 動きの発端であったと思 います。第18期には運営委員会や評議員会、更に総会において、この問題について何 度も議論がなされました。1995年秋には合同誌についての作業委員会を組織すること が決定され、國分会長から関連各学会会長への呼びかけがなされました。その結果、 作業委員会が本学会の他に日本火山学会、日本惑星科学会、日本測地学会、日本惑星 科学会の代表 から構成され、1995年12月以来5回にわたって極めて精力的に、JGG と JPE を統一して合同誌を作り上げることに伴う諸問題の検討をされました。
昨年3月の第99回総会では、作業委員会の検討経過の報告について議論した結果、 本学会としては会長と運営委員会が中心となって、合同誌の実現へ向けた具体的な動 きをはじめることが決議されました。この目的のために、昨年9月には國分会長と本 蔵委員が合同誌について文部省に打診され、「JGG 誌の継続、JPE はこれに合同」と いう形式で補助金を続けて受けることができること を担当者より示唆されました。 こうした検討結果を受けて、昨年10月の第100回総会において「他学会の合意を得ら れれば、JGG 誌の名前、編集、 表紙、版型の変更をする形で、科研費補助金の申請 を当学会から申請する」ことが決議されました(会報155号)。
昨年秋の総会以後、事態は上に述べた決議に従う形で着々と進行し、本日、 1998 年1月からの合同誌の発行を承認していただくという運びになりました。 既に他の 学会はこの件について承認を済ませておりますので、本日の総会において御承認いた だければ、正式に合同誌に移行することになります。 合同誌に関する作業委員会は 検討段階を終了し、各学会での承認を前提として、 すでに編集長の選考をおこない 、また4月からは合同誌の実行体制を固める ための「運営委員会」に移行すること が決まっております。
これまでの JGG の伝統に加え、新たに大きく領域を拡大した、地球・惑星科学の 日本の中核誌が誕生することになったのは、本学会にとっても日本の地球物理学界全 体にとっても大変素晴らしい発展であり、皆様とともに慶賀したいと思います。この ように短期間に大きな進展があったのは、國分前会長を 初めとして前期運営委員の 皆様やその他の方々の努力に負うところが多大であったと敬意を表する次第です。特 に、合同誌作業委員会に本学会を代表して 参加された本蔵、副西両編集委員、小野 、山本、横山前期運営委員の、 多大の時間と労力を費やしての活動に対して学会を 代表して感謝の言葉を述べ たいと思います。
このように合同誌への移行という大きな転換が急速に進行いたしましたので、 事 態の発展について驚かれる会員や、今後 JGG に変わる合同誌が本当に大丈 夫なのか ‥と心配をされる会員もおられるのではないかと推察いたします。 しかし現在は、 本蔵会員が編集長に選出され、合同誌が発足したあとも本学 会員がその編集に主導 的に関わらなければならないことが再確認された段階です。 合同誌をどのようにし て立派なものに育てていくかについては、今後合同誌運 営委員会や編集委員会で他 学会の意見とも合わせて検討されることになると思います。 この意味で、この後の 本日の議事において、あるいは今後もSGEPSS のホームページや合同誌の運営委員を 通じて、皆様方から建設的な御意見をお寄せ下さるようお願いしたいと思います。
かえりみますと、学会間での連合あるいは合同といった動きでは、当学会が常にイ ニシアティブを取ってきたことがわかります。第14期木村会長の時にはAGUと日本の 各学会との共催で第1回の WPGM を成功に導き、更に木村会長 から各学会への呼び かけが契機となって、1991年から毎年春の合同学会がスタートしたのでした。合同誌 については、上に述べたように第17期大家会長の呼びかけに始まり、第18期國分会長 の強い指導性が流れを決定づけたといって良いでしょう。
現在は合同大会と合同誌ばかりでなく、更に学会が共同して当たらなければならな い問題が次々に起こってきています。例えば日本学術会議のリストラクチャリングに 関連して、地球物理学関連の研連の再編成がすでに検討されはじめています。また I UGG の2003年の大会を日本に誘致するための作業も、 地球物理研連のもとで開始さ れました。このような状況下では、本学会が再び イニシアティブを取るべき事態が 案外早くおこるかも知れません。 その時のためには、日頃から学会内での議論を活 発にしておく必要があると思います。