地球電磁気学研究連絡委員会議事録 (第16期 第6回)

日 時:平成8年10月3日(木)
    10時00分 〜 13時00分

場 所:日本学術会議第4部会議室

出席者:大家,荒木,上出,国分,福西,本蔵
    金井(学術会議事務局)

【報告事項】

1. 地球物理学研究連絡委員会関係

(1) 惑星科学専門委員会
         地物研連から出すことになっている 1 名について、電磁気研連は SCOSTE
P との関係で見送らざるをえない。地震研連は,1 名出す方向で議論した結果、この
1 名の選出母体は地震研連とし、地物研連の正式な定員は 7 名となることになった。
(2) IUGG 準備委員会
         これまでの検討ワーキンググループをさらに発展させ、各研連から代表を
出して準備会を構成するという案が出された(地球電磁気研連からは、上出、福西、
本蔵がすでに選出されている)。
  測地学会が積極的で、国土地理院が事務局となることの可能性が指摘された。ま
た、国際観光振興会より、IUGG 招致準備の協力の申し出がすでに来ている。
(3) 地球環境データ処理体制検討会
         各研連からのメンバーが出そろった、世話人は荒木徹氏である。年内にワ
ークショップを開くことになっていたが、年度内開催に変更となった。
(4) 18 期研連見直し問題
         この問題は第 1 常置委員会から出された。当面は第 4 部会員に意見を求
めており、上田会員を通して地物研連にこの問題が伝わった。恐らく 17 期に検討を
進めて行くことになるであろう。一旦枠組みができると急速に進展する恐れがあるの
で、対応には第 1 常置委員会の資料に関して、以下のような問題点が指摘された。
(a) 基本的考え方
*学術体系に関し認識不足の感がある。
*過去の経緯に縛られ、重要度を反映していない。
*状況は、資料に書かれているような単純なものではない。
(b) 見直しの原則
         領域別研連という案が出されている。これは、地物、天文、物理、化学な
ど、会員を出している領域に対応する研連という考え方である。電波科学研連はこの
案は受け入れがたい。地球電磁気研連も受け入れがたい。
  第 1 常置委員会からの問い合わせに対し、上田会員が以下のような案を提示し
た。ただし、まだ検討の余地はある。
 上田案:
         研連は次の三つ、すなわち、固体地物、流体地物(海洋、気象)、地球電
磁気とし、その他は所属する専門委員会とする。
  これに対し、IUGG 対応が寸断されてしまうこと、第1常置委員会案のままだと
地球電磁気の下の専門委員会の扱いに不自然さが残ること、などが指摘された。

2. SCOSTEP 関係

 STEP 事業は 1997 年に終了する。IAGA と共催で第9回STPシンポジウムを開催する
。この時に STEP のまとめを行ない、幕を閉じることになる。
 STEP のまとめは、測地学審議会超高層部会の今期の重要な課題となっている。

3. 第 13 回地球内部電磁誘導研究集会の報告

 7月12〜18日に北海道大沼公園で開かれた研究集会について、組織委員長の本蔵委
員より報告があった。参加者は国外約 120 名、国内約 60 名という構成であった。
発展途上国からの参加者約 40 名に対して、旅費及び滞在費の援助ができ、好評であ
った。10 のセッションで 5 日間にわたって活発な議論が展開され、我が国の若い参
加者にとっても大きな刺激となった。

【議事】

1. SCOSTEP 専門委員会について

 SCOSTEP 専門委員会設置の要望は、副会長及び第 4 部長を通して第 1 常置委員会
、運営審議会にかかることになる。構成は、国際学術協力事業研連から 4 名、電波
科学研連から 8 名、電磁気研連から 1 名であるが、焦点は、電磁気研連から1名出
せるかどうかである。
 ここで 18 期研連見直しの問題がでてきた。しかし、18 期で見直しがどうなろう
とも、電磁気研連下の専門委員会として位置づけるべきである。また、見直し問題と
の関連で、現在の電波科学研連の下にある電離層専門委員会の定員を電磁気研連には
出せないことになっている。すなわち、電波科学研連側には、SCOSTEP の内容までは
理解し切っていないものの、SCOSTEP 専門委員会の設置で電波科学研連の定員を削減
されることは論外との意見も一部にはあった。
 以上の状況を踏まえて、地球電磁気研連から SCOSTEP 専門委員会に1 名定員を出
すことを承認した。したがって、地球電磁気研連は今後定員 8 名となる。ただし、
オブザーバー 1 名は可能であろう。
 この決定を受けて、惑星科学専門委員会に定員を出すことは見送ることとした。し
たがって、惑星科学専門委員会は、鉱物研連から 1 名、天文研連から 1 名、地震研
連から 1 名ということになる。

2. 小委員会、ワーキンググループ関係

(1) STP データ小委員会
         荒木委員より、この小委員会についてメンバーを決めたことなどの説明が
あった。小委員会の主な検討事項は
(a) STP データ体制改善の検討
(b) STP データ処理/データベース構築の問題点と具体的推進策の検討
(c) STP データネットワークの(実質的)運営
(d) ICSU-WDC-Panel への対応である、データベース WG と WDC-WG という二つの WG
で検討を進める。
(2) 地球環境データ処理体制検討会
  荒木委員より、この検討会ついて説明があった。3 月の合同大会の前日にワーク
ショップを開くことになった。地物研連が主催で、学術会議の支援を考えている。手
続きとしては、10月15日の第 4 部会、10月18日の第 1 常置委員会で荒木委員が説明
することになった。
  本蔵委員から地震データの今後の方向について説明があり、科学技術庁、文部省
との関連について議論した。地球環境や地震については、科学技術庁が力を入れてい
るが、STP 関係は文部省の対応であろう。この点、ワークショップは大いに意味があ
るだろうから、文部省及び科学技術庁の担当官にも出席を依頼するとよい。

3. 研究体制について

 提言のまとめに向けていろいろ議論した結果は以下のようにまとめられる。
(1) 直轄共同利用研究所はよいが、大学は遅れてきた。
(2) 科学技術立法では、科学技術は財産とみなされ、毎年 7 % の予算の増加が見込
まれている。これらは、COE、基盤研究に反映されている。
(3) 共同利用研究所と大学との関係について提言する方向が重要である。
(a) 研究ネットワーク
 学術審議会では、文系と理系を融合した環境に関する研究機構を考えており、次年
度または次々年度あたりにできる可能性がある。これにはまず気象を中心とした理系
のグループがある。この他に、文系、生物系、気象系からなる京大琵琶湖グループも
動いている。後者はコアセンター設立を考えていると聞いている。環境庁にもセンタ
ー構想があると聞く。
(b) 中枢研を含む研究機関とネットワーク化
 共同利用研が設立されてから久しい。しかし、共同利用の精神を100 % 発揮するに
は、共同利用研内部と外部の大学との関係において多くの問題が生じている。したが
って、共同利用性を高め、その分野の研究活動を上げるには、大学の各研究室または
研究センターと共同利用研とが役割分担をそれぞれの特徴を活かして行ない、協同で
きる機関ネットワーク化の検討が必要である。データ処理問題に関しても大学では大
量のデータ処理は不可能であり、どこまでが共同利用研の役割となるのかを検討しな
ければならない。
(c) 研究支援体制
 *キャンパス外にある共同利用研での大学院生の問題。
 *共同利用研側のマネージャー的な人材の確保。
 *専門技術者の確保の困難さとの関連でコントラクター体制を作る可能性の問題。
これらを継続審議とすることとした。

4. 次回

 日時:1997 年 3 月 3 日(月) 13:30 より
 場所:学術会議にて