EPS運営委員会議事録(1998年第1回)

                                                                              横山 由紀子

日 時:  1998年12月22日(火)13:00-15:50
場 所:  東京大学理学部新1号館 709号室−713号室
出席者: 小野高幸、横山由紀子(SGEPSS)、末広潔(地震)、                                            
            宇都浩三(火山)、比屋根肇(惑星)

1.運営委員会開催について
 議長(比屋根)から最初に次のような報告があった。EPSが発刊されて最初の年であり、運営委員会としてもEPSの発行状況をみる必要があったこと、途中EPS発送のトラブルが生じ、その対応に追われたこと等の理由により、
EPS運営委員会の開催が今の時期になってしまった。本蔵編集委員長の方から、編集委員会・運営委員会合同の会議を開きたい旨の申し入れがあったが、今回は日程の都合がつかなかったため見送りとなった。しかし、来年の早い時期に,再度日程調整をして合同の会議が開けるようにしたい。出版社の押田さんにも出席を依頼しようと考えたが、議題が多いため今回は見送った。編集委員会との合同の会議のときに出席していただけると思う。

2.EPS 発送のトラブルについて                                                         旧JPEからの継続講読者、新規講読者への発送のトラブルが現在でも続いている例があることが判明したため、運営委員会として、テラパブからEPS講読者リストを入手し、各学会で至急チェックすることにした。12月21日にテラパブから送られてきたEPS講読者リスト(SGEPSS会員、海外機関講読を除く)のコピーが配付された。
  なお、このリストではEPS が届かなかった送付先については形式的に抹消された状態になっている。これらの送付先についても住所の誤り、EPS講読の有無を確認する必要があるため、至急テラパブから抹消された人のリストを入手する予定である。リストの不備は、来年1月(編集委員会との合同の会議まで)には解消するようにしたい。
  なお、テラパブによると、引き継いだJPE講読者リストに多数の誤りがあったことが発送のトラブルの原因になったとのこと。しかし末広委員からは、同じリストをチェックしたが、誤りはごく一部に限られていたとの報告があった。
3.地震学会からの補助金の減額要請について
 議長から次のような報告があった。地震学会から、学会の法人化の方針が決まり、学会財政の見直しを迫られているため、当初予定していた地震学会からの補助金額(年200万円)を減額して欲しい旨の申し入れがあった。これを受けて、本蔵EPS編集委員長と話し合ったところ、編集委員会としては、 (1) 今年に関しては、予定されていたページ数(1000-1100ページ)の範囲におさまる見込みであり、超過ページに対する追加支出は考えなくても済みそうである、 (2) しかし、現時点ではEPS発行が軌道に乗ったとは考えておらず、補助金が減らされることにより、総ページ数の制約などで編集上過度のプレッシャーを与えて欲しくないとの強い希望がある、 (3) しかし地震学会の財政的な事情もよくわかる、とのことであった。そこで、編集委員会の希望も考慮し、地震学会に対しては、補助金を年100万円に減額するという線で検討してもらうことにした。この件については、正式には運営委員会の議を経るべきであるが、地震学会の方でも検討してもらう必要があるため、このようなやり方をとった。
  末広委員から地震学会の事情に関して次のような補足説明があった。 (1) EPSに関する申し合せ事項の確認時においては、地震学会の法人化
は想定されていなかった。(総会で法人化の案件は否決されていた。) (2) 秋の学会で、地震学会の法人化の方針が可決され、多額の準備金が必要とされるに至った。現在、学会財政の見直しを進めるとともに、学会員などから
も法人化へ向けて寄付金を募っている状態である。 (3) 地震学会として、EPS発行を支えていく意志に変わりはない。発行が困難になるようでは学会としても困るし、そのような場合にはできる限りサポートする覚悟がある。実際、JPEの発行が困難に陥った際には必要なサポートをおこなってきた実績がある。 (4) 地震学会としては、現時点でのEPS補助金の使用状況からみて、地震学会からの補助金の減額が可能であるならば検討していただきたい、ということである.
 以上の報告を受けて、おおむね次のような議論がなされた(順不同)。
・地震学会の法人化という問題が新しく出てきたこと、文部省からの補助金が想定した額より多かったなど、EPSの発行は財政的には順調に進んで
いること。この2点を考えれば,減額を認めてもよいのではないか。
・EPS発行については、各学会ができる範囲でサポートしようというのが本来の主旨であったと思う。「申し合せ事項」をあまりに厳格に考えて対処すると、逆に、本当にEPS発行が困難になったときに硬直した対応しかできず困ることにならないか。
・口約束でいいなら、わざわざ「申し合せ事項」をつくる必要はなかったはずだ。紳士協定である「申し合せ事項」がすぐに破られたことは、やはり問題ではないか。
・「申し合せ事項」は口頭での約束というだけではなく、やはりEPSの安定した発行を保証するために必要なものだと思う。
・3年間200万円ずつというのを6年間100万円ずつに変更できないか。
・「申し合せ事項」は3年後に見直すことになっており、補助金を6年間固定するのは適当ではない。
・補助金は、あくまで各学会からの自己申告によるものであり、他学会から強い異論は出せないと思う。
結論として、下記のことが確認された。
(1) 地震学会では、「申し合せ事項」確認時に想定されていなかった学会の法人化の方針が1998年秋の学会総会で可決され、急遽多額の
準備金を用意する必要が生じたこと。
(2) EPSの発行に関しては、文部省からの補助金が当初想定していたよりも多かったなど、財政的にはひとまず順調なスタートをきっていること。
(3) 地震学会から、EPS発行を支えていく意志に変わりなく、EPS発行が困難に陥るような場合には今後とも必要な補助をおこなう覚悟がある、との意思表示があったこと。
(4) 以上の状況をふまえ、EPS運営委員会としては、当面の間、地震学会からの補助金を年100万円とすることを承認する。

4.テラパブ提案について
・提案1(EPS掲載論文の著者、タイトル、アブストラクトをテラパブのホームページに掲載する)、提案2(バックナンバーについてはtable of contentsを、Special Issueについてはcontents、prefaceをホームページに掲載し、価格を載せて注文に応じる)については、積極的に推進し、早急に実現すべきである、との結論になった。
・提案3(第一線で活躍している研究者リストを整備し、EPSの内容紹介等のe-mailサービスをおこなう)に関連して、海外講読者拡大のため、各学会からEPSを購読してくれそうな海外の研究者を推薦してほしいとの提案がテラパブから出されている。議長の方では、既に、IUGGのアブストラクトを利用して、セッションのコンビーナーを務めている研究者でEPSが全く送られていない国の人をリストアップし、宣伝用のEPSを送ってもらうようテラパブに手配した。(関連するかなりの分野をカバーしているが、惑星探査関係は漏れていると思われる。)各学会の在外会員などにいては、簡単にリストが作れるので、早急にテラパブの方に知らせることにした。

5.文部省からの補助金について
   来年度の科研費の研究成果公開促進費では、従来の「欧文誌」の他に「特定総合欧文誌」(複数の学会等が協力体制をとって刊行する国際競争力の高い欧文誌)のカテゴリーが新設された。本蔵編集委員長と出版社(テラパブ)が文部省に出向いて検討した結果、EPSは両方のカテゴリーで補助金
申請をおこなった。
 現在、文部省への補助金申請書類などは、出版社に任せきりの面がある。今後はそれらの文書の管理やEPS購読数等について、運営委員会がきちんと把握するように努める。

6.EPSの内容の充実、購読拡大について
   EPSの内容の充実、とりわけSGEPSS以外の分野からの投稿の充実は、購読者の拡大のためにも非常に重要なさし迫った課題である。次回は編集委員会との合同の会議が予定されているが、それまでに各学会で、特集号の企画をはじめ、何らかのアイディアを検討しておくことにする。
 EPSの編集については編集委員会が権限を持っており、運営委員会からEPSの内容に関しては物が言いにくいが、一方で、編集委員会から見ると、
購読拡大の方策などは運営委員会の仕事だと思われている。EPSの内容の充実は購読拡大とも密接にからんでおり、編集委員会との合同の会議はこの問題を議論する上でよい機会である。
  EPSの宣伝についても、今後は出版社任せにせず、学会(運営委員会)として積極的に取り組むことを検討する。
  どのような人がEPSを読んでいるかは投稿意欲に大きく影響する。主要な大学でEPSをとっていることを宣伝に使うべきである。

7.Research News の編集について
   末広委員が海半球プロジェクトの記事を現在執筆中である。( Research News については、運営委員会でEPS掲載にふさわしい内容かどうかをチェックした後、編集委員会に送ってレビュープロセスを受ける。これは記事の内容や引用文献に間違いがあっては困るからである。ただし、最初に運営委員会の目を通しているので、原則としてrejectになることはないと考えてよい。なお、記事はオリジナルでなければならず、他に掲載したものと同一の内容は不可。)宇都委員の方でも記事の執筆を検討する。

8.運営委員会の日程について
(1) 運営委員会の開催は、年に3回程度とするのが妥当である。たとえば、12月(あるいは1月)、合同学会の前(5月頃)、秋の学会前(9月頃)。
(2) うち1回(12-1月?)は編集委員会と合同の会議を持つ。前年度のEPSの発行状況、編集状況、講読者数の変動等をふまえて、次の年度に向けて
EPSの内容の充実、講読者獲得の方針等を議論し、編集委員会・運営委員会が共通の認識を持てる場にする。

9.次回の運営委員会
次回は編集委員会との合同の会議を考えている。編集委員会と日程の調整をおこなった上で、早い時期に設定する。