「田中舘愛橘記念科学館」完成近づく

                        福島 直

本学会会報120号(1988年6月23日付)では、第83回総会(於郵政省通信総合研究所)席上で木村磐根会長が「本会の名誉会員であられた田中舘愛橘先生のご郷里岩手県二戸市では、田中舘愛橘記念館を建設する計画が考えられている」ことを紹介され、また約2600字に集約された「田中舘愛橘先生のプロフィル」も掲載されています。

昭和61年5月に地元で結成された「田中舘愛橘会」(丹野幸男会長、初代最高顧問:故加藤愛雄東北大学名誉教授、事務局所在地:〒028-6101 岩手県二戸市福岡字長嶺80-1二戸市歴史民族資料館内)は、わが国における地球物理学の開祖とも云える田中舘愛橘先生の業績を顯彰するための諸活動(毎年5月21日の墓前祭・記念講演会開催、会報発行と関係図書の編集出版、資料の収集調査、博士と関係の方々との交流など)を幅広く行うとともに、記念館建設運動を推進してきた組織で、発足後13年目に念願が成就されることになります。このたび二戸市スポーツセンターの東側に立てられる「地域交流センター」の3階に約650uを使用して「田中舘愛橘記念科学館」を開設する準備が順調に進んで、同館は今年9月18日(田中舘先生の誕生日)に落成開館される予定です。

田中舘愛橘記念科学館の中に展示される題材として取り上げられている内容は、1)田中舘愛橘の生涯、2)田中舘博士とローマ字、3)田中舘愛橘の略系図、4)田中舘博士の業績と世界の科学の動き、5)重力と重力測定、6)地磁気と地磁気の測定、7)航空機と航空技術の歴史、8)度量衡とメートル法、9)地球の構造と地震、10)田中舘愛橘と世界の科学者 に分類されています。この記念館が単に展示館にとどまらず、教育的効果も挙げられるようにと配慮して、実験・体験コーナーも設けてある由です。

本学会にとってもまことに慶賀すべき情報をこの会報を通じて会員のみなさんにお知らせするにあたり、田中舘愛橘記念科学館の建設に向けてこれまで十余年にわたる熱心な努力を重ねてくださった地元二戸市の関係者一同に対し、ここに本学会からの謝意を表明させていただきます。