【セッション概要】

1. 特別セッション

● S01:「STP における地上ネットワーク観測の現状と将来展望」
(Current and Future of Ground Network Observations for the Solar Terrestrial Physics)
[藤井良一(名古屋大学太陽地球環境研究所),佐藤夏雄(国立極地研究所),津田敏隆(京都大学生存圏研究所),湯元清文(九州大学宙空環境研究センター),小野高幸(東北大学大学院理学研究科)]
Solar Terrestrial Physics (STP)の研究において,地上の多数の観測点を用いたネットワーク観測はますます重要性を増しており,太陽から高層大気にいたるまで,さまざまな観測機器を用いた地上からの多点リモートセンシングが行われている。本セッションでは,地上からのネットワーク観測を行っているSTP分野の研究者が一堂に会し,(1)それぞれの観測の現状と相互の連携,及び将来展望,(2)人工衛星による直接観測や理論・モデリングと,地上ネットワーク観測との連携,(3)データ同化の立場から見た観測点の理想的配置,などに関して議論することにより,お互いの情報交換や共同研究を促進することを目的とする。

● S02:「SGEPSS創立60周年記念特別セッション:我が国の地球電磁気・地球惑星圏研究の歩み」
(Special Session for SGEPSS 60th anniversary: Steps in the progress of Geomagnetism, Earth and Planetary Science in Japan)
[SGEPSS運営委員会]
本年は本学会の前身である日本地球電気磁気学会設立よりちょうど60周年に当たる節目の年となっている。本学会は昭和22年に岩石磁気や空電・電離層等を中心とした全2日半のセッションからスタートしたが,いまや地球深部から表層,大気圏,電離圏,磁気圏を経て太陽・惑星圏と広範囲をカバーする学会に発展した。人の一生に喩えれば還暦のこの時に当たり,設立当時からさまざまなターニングポイントを振り返るとともに,現在の各分野における最先端の成果についてレビューをおこない,我々の歩んできた道のりを振り返る。なお,本セッションは招待講演のみとする。

2. レギュラーセッション
● A03: 地球・惑星内部電磁気学(電気伝導度, 地殻活動電磁気学)(Solid Earth Electromagnetism)
[塩崎一郎(鳥取大学工学部), 長谷英彰(北海道大学大学院理学研究院)]
地球・惑星内部電磁気学に関する, 実験, 観測, 理論, シミュレーションなどに基づいた研究の発表と議論を行う。具体的な対象として, 地下比抵抗構造, 磁気異常, 地震活動域・火山地域・海洋域での地殻活動・海流等による電磁場の励起に関連する諸現象, および室内実験, 観測技術・装置, データ解析手法, 解析的・数値的計算手法など。特に学生・若手研究者の意欲的な研究発表や観測提案を歓迎します。

● A04: 地磁気・古地磁気・岩石磁気(主磁場ダイナモ, 磁気異常, 磁場計測, 古地磁気・岩石磁気, 月・隕石)
(Geomagnetism/Paleomagnetism/Rock Magnetism)
[山本裕二(高知大学海洋コア総合研究センター),川村紀子(産業技術総合研究所)]
地球・惑星磁場の変動・変遷, 岩石・鉱物の岩石磁気・古地磁気とそれらの応 用に関する議論の場を提供する。具体的には, 1) 地球・惑星磁場の起源・変動 とそれらを明らかにする観測や理論, 数値シミュレーション, 2) 岩石・地層・ 掘削試料の磁気的情報による地球表層のテクトニクス・環境変動, 3) 地球内外 の岩石・鉱物・隕石の磁気特性と測定技術, 4)地球や月の磁気異常の観測やそ れを生み出す地殻の磁化構造, など。

● B05: 大気圏・電離圏(Atmosphere/Ionosphere)
[堤 雅基(国立極地研究所), 齊藤昭則(京都大学理学部)]
地表近くの大気から電離圏までの広い領域における力学・化学・輸送・電磁力学・放電・電離など諸現象の研究を対象とする。地表及び衛星からの観測, データ解析, 理論, シミュレーションのみならず, 観測技術の話題も歓迎する。大気圏と電離圏を合同のセッションとしているが, これにより境界領域の研究の活発化, 例えば, 地球大気の上下相互作用に関する理解が深まることを期待する。

● B06: 磁気圏(Magnetosphere)
[篠原 育(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部), 海老原祐輔(名古屋大学高等研究院)]
磁気圏構造とそのダイナミクス,オーロラを含む電離圏や太陽風と磁気圏のカップリング,磁気嵐,サブストームなどの変動現象に関するさまざまな問題について,人工衛星や地上からの観測,シミュレーション,モデリングにより得られた最新の結果を討論する場所を提供する。また,観測・モデリング技術開発の報告も歓迎する。

● B07: 太陽圏(Heliosphere)
[中川朋子(東北工業大学情報通信工学科), 徳丸宗利(名古屋大学太陽地球環境研究所)]
太陽と太陽風によって形作られる太陽圏と, その中に生起するさまざまな現象についての研究発表を募集する。太陽風の加速過程の研究を始め, ダイナミックな太陽活動に対するコロナルマスイジェクション(CME)や惑星間空間衝撃波などの太陽圏の応答, 惑星間空間の磁場や太陽風の構造, ヘリオポーズ・ターミネーションショック等の太陽圏全体構造, それを取り巻く星間物質(LISM)の研究, 宇宙線などの高エネルギー粒子の物理についての研究報告を幅広く募集する。惑星磁気圏へのエネルギーインプットとしての太陽風や, そこに生起する波動現象等も含め, 幅広いトピックについての発表を歓迎する。

● B08: 宇宙プラズマ理論・シミュレーション(Space Plasma Theory/Simulation)
[中村 匡(福井県立大学生物資源学科), 杉山 徹(海洋研究開発機構地球シミュレータセンター)]
本セッションでは磁気圏・惑星圏・太陽圏のみならず、広く天体現象に及ぶ天体宇宙プラズマ環境に生起する様々な物理現象に関する理論・シミュレーション・モデリング研究の議論の場を提供する。宇宙プラズマシミュレーションに関する新しい手法,計算機技術,プロジェクトなどに関するトピック,および研究背景となる観測データの紹介や新しい現象の発見などの講演を歓迎する。また, 宇宙飛翔体環境や宇宙環境計測・利用に関連する理工学的な理論・シミュレーション研究についても扱う。

● B09: 惑星圏(Planets)
[土屋史紀(東北大学大学院理学研究科),今村 剛(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部),笠羽康正(東北大学大学院理学研究科),関華奈子 (名古屋大学太陽地球環境研究所),高橋芳幸 (神戸大学大学院理学研究科) ]
米ソが先鞭を付けた惑星直接探査は,太陽系の惑星や衛星の多様な姿を明らかにし,過去の常識を大きく変え,より普遍的な宇宙観へと我々を導いたひとつの大きな要因である。21世紀を迎え,日本も,月・小天体・金星・水星などを目標とした独自および国際協力探査によって,この進歩に中核的役割を担い得るポテンシャルを築きつつある。また,ユニークな地上・軌道上観測手段の開発,物理過程シミュレーションの進展もその能力向上を加速する。我々は,この活動の主力を担うコミュニティのひとつである。本セッションでは,「惑星圏」,すなわち大気・プラズマをまとう惑星環境を対象とした観測・データ解析や計算機などによる理論的研究の進展並びに成果,観測機器開発や将来計画提案など,幅広く講演を募集する。なお,本セッションは,進捗・計画中の太陽系探査計画に関する統合的セッションとしての性格を持つ。

● B10: 宇宙天気・宇宙気候 ―観測, シミュレーション, その融合―(Space Weather/Climate)
[河野英昭(九州大学大学院理学研究院), 西谷 望(名古屋大学太陽地球環境研究所)]
太陽?地球システムの変動を予報するアルゴリズムの構築に向けて, シミュレーションと観測を行う研究者群が一同に会し, 議論を深めるフォーラムを開催する。マクロシミュレーション科学は, 太陽?地球系全体のグローバルな構造変化を自己無撞着に再現する手法を提供する。一方, 各領域の観測は, グローバルな宇宙天気マップの構築を可能とするとともに, シミュレーション結果を検証する。両者が太陽?地球システムの広範な宇宙天気事象に対して一致するとき, 予報が可能となる。また, 太陽?地球システムの長期変動(宇宙気候)について, 過去数百年の太陽や地磁気の観測データ, 過去数千年から数万年に亘る宇宙線や氷床などのデータ解析の成果を議論し, 今後の宇宙気候シミュレーションの方向を見出す。