CME

太陽コロナの下層から上層に向かって,突然多量の質量を持った構造が放出される現象。通常,人工衛星からの白色光コロナの観測によって検出されるものを指す。英語名のcoronal mass ejectionの頭文字から、こう呼ばれる。太陽活動極 大期には、平均して1日に1−数個の割合で発生する。典型的なCMEは明るいループの内側に比較的暗い領域(キャビティ)を持った構造として現れるが図1、大規模なものは非常に複雑な様相を呈する。特に地球の方向に向かって打ち出されたCMEのうち,大きな拡がりを持つものは、太陽全周を取り囲む形で観測され、これをハロ(halo、光輪)型CMEと呼び、強い地磁気擾乱などを発生させる確率が高い図2。明るいコロナ流線(ストリーマ)が分布する領域に多く発生.プロミネンス爆発に伴って発生することが多く、上述のキャビティの中に、上昇中のプロミネンスが観測される場合も多い。強い太陽フレアに 伴って観測される場合も良くあるため、以前は太陽フレアが原因でCMEが発生すると考えられていた。最近では、CMEがきっかけとなってフレアが発生する,と考える研究者も多い。CMEの速度は数十km/sec から1000km/sec以上に及び,質量は約10の15乗グラム。オーロラ磁気嵐など、地球磁気圏の活動に関連が深く、強い太陽フレアに伴って 観測される高エネルギー放射線も、高速のCMEの前面に形成される衝撃波によって加速されると考えられている。CMEを発生させるエネルギー源は、コロナ中の磁場の エネルギーであるが、エネルギーの蓄積過程や,蓄積されたエネルギーがCMEとして一気に解放される過程は良くわかっていない。特に大規模なCMEの場合は,複数箇所でエネルギーの解放が同時進行していることが示唆される.

○関連ホームページ
SOHO衛星全般 http://sohowww.nascom.nasa.gov/
CMEのデータベース http://lasco-wwwnrl.navy.mil/
Mauna Loa Mark-III,IVコロナグラフ    http//www.hao.ucar.edu/public/research/mlso/

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